噺家名鑑その2「柳家権太楼」

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柳家権太楼(やなぎや ごんたろう)

1947年 1月24日生れ 東京都北区出身 
1970年4月 故柳家つばめに入門 前座名「ほたる」5代目柳家小さんに入門 前座名「小稲」
1974年9月 師匠他界により5代目柳家小さん門下に
1975年11月 二ツ目昇進「さん光」と改名
1982年9月 真打昇進 3代目「柳家権太楼」を襲名
2013年現在、落語協会理事

「「寄席の帝王」や、「平成の爆笑王」の名をほしいままにする、平成の大看板の一人。寄席での高座を大切にしており、どんな時間帯や尺でも、確実にその場を爆笑の渦に巻き込む話芸は、名人芸そのもの。

落ち着いた佇まいの「さん喬」とは対照的な存在として、そしてとても仲が良い友人として並列に語られることの多い「権太楼」は、とにかく「爆笑派」といっていい。人情噺もじっくりと聞かせる技を持ちながら、どんな場でも力でねじ伏せるようなパワフルな語り口とアクの強さが、「権太楼流」。

あえて抑揚を効かせるのではなく、大声で語り続けたり、大きなアクションで観る者を釘付けにするため、特に落語になじみのない人にも分かりやすい芸と言える。しかしながら、権太楼の力技は、実は緩急からくる賜物であり、巧みで且つ深みのある話芸が根底にあることは確実で、大ネタから前座噺までなんでもこなす実力者。

声はひっくり返るわ、顔はくしゃくしゃにするわで、とにかくなりふり構わぬその姿は江戸の「粋」とはほど遠いかもしれないが、実はその姿こそが、落語の登場人物たちが必死になって人生を生きる姿を、まさに活き活きと描いているのではないかと思える、唯一無二の話芸。

実力、知名度、人気もトップをひた走りながらも、多くの落語通をも惹きつけ続けるのは、師の芸から滲み出る落語愛なのではないかと、高座に触れるたびに思える唯一の存在。 小さん門下で、もっとも小さんを感じさせない大看板は、「権太楼」かもしれない。2012年末に負った半月板損傷というお相撲さんのような怪我をも爆笑に変える力は、さすが。


本格 本寸法 ビクター落語会 柳家権太楼 其の壱 大工調べ/家見舞
ビクターエンタテインメント 2013.8.28 DVD VIBF-5483 2,667円+税
 
 

本格 本寸法 ビクター落語会 柳家権太楼 其の弐 青菜/宿屋の仇討
ビクターエンタテインメント 2013.10.28 DVD VIBF-5502 2,667円+税 
 
 

本格 本寸法 ビクター落語会 柳家権太楼 其の参 子別れ・通し「強飯の女郎買い」「浮き名のお勝」 /「子は鎹」
ビクターエンタテインメント 2013.10.28 DVD VIBF-5503 2,667円+税