噺家名鑑その14「春風亭一之輔」

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春風亭一之輔(しゅんぷうてい いちのすけ)

1978年、千葉県野田市に生まれる。高校時代に落語に目覚め、日本大学芸術学部で落語研究会に入部。
2001年に春風亭一朝に入門、前座名は「朝左久」
2004年、二ツ目となり「一之輔」を名のる
2012年に21人抜きの抜擢で真打昇進。出囃子は「さつまさ」

一之輔師は現在の落語シーンを代表する若手のトップスターだと言っていい。

2010年に、NHK新人演芸大賞と文化庁芸能祭新人賞を受賞。2012年と2013年に2年連続して国立演芸場花形演芸大賞の大賞などの受賞歴。
寄席を中心としながらも全国ツアーを敢行するなど、興業のスケジュールにその名前を見ない日はないほどのひっぱりだこ。
また様々なメディアでも目にする機会が多く、SUNDAY FLICKERS(ラジオ・JFN系全国FM局)や、噺家が闇夜にコソコソ(フジテレビ・2014年9月に終了)、酒とつまみと男と女(BSジャパン)にレギュラーをもち、ユニクロのCMに起用されるなど、今、最も露出の高い噺家の一人だ。

そして、一之輔師の高座には、その人気に頷かずにはいられない説得力がある。
落語好きを引きこむ力はもちろんだが、初見の観客をも落語の世界に引きずり込めるほどの魅力に満ちている。
様々な論じ方や評価もあるだろうが、一之輔師の最大の魅力は、落語の裾野を広げていけるかもしれないという期待を感じさせてくれることなのではないか。

師の突破力のある高座はとりもなおさず、新しいスターの誕生を目のあたりにしている興奮にもつながり、今日も新たな落語好きを生む。

師匠、一朝師のもとでのびのびと育ったこの大器は、現代的な日常感覚をさらりと忍ばせる軽やかな語り口で、古典をきっちりと語るという類まれなるバランス感覚を備えている。

ビクター二八落語会CDシリーズの「笠碁」は20分近い抱腹絶倒のまくらが収録されているが、ここで語られる聴き手と地続きな日常性に師の親しみやすさを感じ、噺に入るなりそこここに施された独自の工夫に唸らざるをえない。

今、もっとも聴きたい一人であり、もっとも人に勧めたい噺家。
春風亭一之輔師のストーリーはまだまだここから。
目が離せない。

ビクター二八落語会CD
~究極の音にこだわる落語シリーズ
ichinosuke
アーティスト:春風亭一之輔
収録演目:「笠碁」「夏泥」
フォーマット:CD
価格:¥2,454+税
品番:VICL-64254
※iTunes他にてCD発売と同日配信スタート!